これまで「脳の栄養不足」がうつの原因であるとして、5つの栄養不足について説明してきた。
なかでも、すべての栄養不足の土台というべきものが、低血糖症だ。

アメリカの精神科医マイケル・レッサー博士はこう語る。

「現れる精神症状は、さまざまな原因によって生じるが、それらの原因は低血糖症が関係している」

つまり、低血糖症こそが、心を病む原因であるというのだ。

~中略~

これまでの私の経験上、低血糖症の改善でうつ症状を脱することができる人は、じつに多いのだ。


みなさんは「低血糖症」という単語をご存知でしょうか?

私はつい最近まで知りませんでした。


しかし、
・やる気が出ない
・疲労感や倦怠感が強い
・思考力の低下

といった「うつ病かな?」と思える症状を治したいと思って本を読んでいると、低血糖症の記事が見つかり、「実は自分は低血糖症ではないのか?」と思うようになりました。


後日病院で検査してみると、ばっちり重度の低血糖症でした^^;


低血糖症になるとどうなるのか、どうやって低血糖症になってしまうのかなどを詳しく解説していきます。

低血糖症とは?

低血糖症とは「血糖値の急激な上昇から、インスリンが大量分泌し、血糖値が急激に下がってしまう」症状のことを指します。

脳のエネルギーは糖分で血液から補給されますが、血糖値が大きく下がると脳のエネルギー不足を引き起こすというわけです。

これにより、強い疲労感や倦怠感、もしくは思考力の低下などに繋がるということです。


こういってしまうと、「血糖値が低くなる病気」と思ってしまうかもしれませんが、正確には「血糖の変化が安定しなくなる病気=血糖値調節異常」です。


もう少し詳しくお話ししましょう。


血糖は、全身のエネルギー源として使われます。

身体だけでなく脳も血糖を必要としますが、脳はブドウ糖を貯蓄しておくことはできませんので、常に脳へ血糖を運ぶ必要があります。


通常、血糖値は一定の範囲に保たれています。

脳に安定してブドウ糖を供給するためです。

しかし、この血糖が不足してくると、脳はエネルギー不足を感じ、もっと血糖を増やすようにブドウ糖を利用して増やそうとします。


これ自体は普通のことなのですが、砂糖やご飯などで「急激に」血糖値が上昇すると問題が起こり始めます。

血糖値が急激な変化を繰り返すと、血糖値の調節がうまく行かなくなります。

急激に上がった血糖値を戻すために、インスリンが大量に分泌されてしまい、そのあとは逆に血糖値を上げようとして、ホルモンが大量に分泌され、それによって自律神経の乱れが発生してしまうのです。


血糖を増やすホルモンは5つあるのですが、その一つのアドレナリンが大量に放出されると、気分の高揚や興奮を引き起こし、攻撃的になったり強い不安感を感じたりします。

そのほかにも、
・幻覚などが見えて総合失調症のような症状を引き起こす
・普段は無気力な人が急に興奮してやる気が出るなどの躁うつ病のような症状を引き起こす
・強い疲労感や倦怠感、思考力の低下などを引き起こしうつ病のような症状を引き起こす

といった、様々な病気に似た症状が出てきます。


このように、非常にうつ病に似た症状がでるので「うつ病ではないか?」と思っていたら、実は「低血糖症」だったというカラクリにつながるわけです。(同じ辛い症状が出ていることには変わりないですけどね)


ちなみに、甘いものをとると落ち着くのは、血糖値が一気に上昇するからです。

だからストレスを感じたときに、甘いものを欲するのですが、それにより血糖値の調節に異常をきたしてしまうのが問題となっているのです。

低血糖症が起きる原因

低血糖症が起きる原因は、ここまでの説明で察していると思いますが『甘いもの』の摂取過剰です。

甘いものは、主に『砂糖』です。

それ以外にも「白米、麺類、パン類」など、普段の主食となるものによっても引き起こされたりします。



糖分は、糖が小さいほど吸収が早いです。

ごはんやパンなども急激に血糖値はあがりますが、砂糖は吸収がよいためさらに急激に血糖値を上昇させます。

砂糖はうつ病の天敵!

砂糖はさらに、カルシウムをはじめとしたミネラル、ビタミンB群も消費してしまい、栄養不足も招いてしまうのです。

これが砂糖は「ビタミン泥棒」とか「栄養泥棒」などと言われたりする所以です。


砂糖は、低血糖症を引き起こすだけでなく栄養も奪っていくので、うつ病の症状が出ている方は摂取を避けるべきなのです。

低血糖症をおこしやすい人とは?

うつ病の症状を訴えている人の中で、良い食生活を取れている自信がない方の多くが、この「低血糖症」と栄養不足を引き起こしていると言われます。


たとえば、一人暮らしの方や学生の方などで「料理をするのが面倒」「お金が無いからパスタやうどんでお腹を満たそう」という人は多いと思います。

こういった方は、特に注意が必要です。


お米や麺類、パン類などは、他の食品に比べ非常に安く、お腹も満たされます。

スーパーで買ってきた惣菜をおかずに、どんぶりにしたりうどんを作ると楽で簡単で美味しいです。

しかも、炭水化物をしっかりとることで、一時的にエネルギーが高まり、満足感が得られるので「これで十分」と思ってしまいがちです。


・・・まさに昔の私のことなんですけどね^^;


こころあたりのある方は、自分が低血糖症でないかどうか疑ってみてください。

低血糖症のチェックをしてみよう

あなたも低血糖症かもしれないので、下記の症状をチェックしてみてください。

・強い疲労感や倦怠感
・イライラや不安感がある
・思考力の低下
・やる気、意欲の低下
・夜中に目が覚めることが多い
・総合失調症や躁うつ病の症状が出ている


これらがあてはある場合、あなたは『低血糖症』かもしれません。


さらに、下記のチェック項目についても考えてみてください。

□甘いもの・スナック菓子・炭酸飲料をほぼ毎日とる
□空腹感を感じ、おやつを食べることが多い
□夜中に目が覚めて、何かを食べることがある
□夕方に強い眠気を感じたり、集中力が落ちる
□体重の増減が激しい
□体重が増えてきた、または痩せにくくなった
□イライラや不安感が甘いものをとることでよくなったことがある
□頭痛、動悸、しびれなどが甘いものをとることでよくなったことがある
□安定剤や抗うつ剤を服用しても、あきらかな症状の改善がみられない
□血縁者に糖尿病の人がいる


上記のチェックリストで、3つ以上当てはまる人は、低血糖症の疑いがあります。

低血糖症の疑いがある場合は、食生活を見直していきましょう。


では、低血糖症を改善していくにはどういった食生活にしていくべきかは、次のページで詳しく解説します。

次の記事:低血糖症を治すための食生活の改善方法・対策とは?