「人と付き合うのが怖い・・・」
「人前で話さないといけないと思うと不安で仕方ない・・・」
「人前に出ると緊張してアガってしまう・・・」


こういった、人と接したり人前でプレゼンをするなどといったことに異常な不安や緊張を感じたりすることはありませんか?


このような症状は「社会不安障害」や「対人恐怖症」と呼ばれています。

この記事では「社会不安障害」や「対人恐怖症」の症状についての解説やチェックリストの紹介などについて書いていきます。


ちなみに、これら2つの違いは明確ではなく、後で解説しますがとりあえずここでは「社会不安障害」として話を進めていきます。

社会不安障害とは?

「社会不安障害」とは、簡単に言えば「人前に出たり、人前で何かをするのが怖い」という症状のことです。

そして社会不安障害は、2~3の特定の状況で強い不安を感じる場合「非全般性社会不安障害」、ほとんどすべての状況で強い不安を感じる場合「全般性社会不安障害」と呼ばれます。

社会不安障害の症状とは?

社会不安障害の症状としては次の通りです。

<精神的な症状>
■人前に出ることに強い不安、恐怖、緊張を感じる

<身体的な症状>
■顔:赤くなる、青くなる、硬直する、頭が真っ白になる、汗をかく、めまい
■口:声が震える、声が出ない、食事がのどを通らない、口が乾く、息苦しい
■全身:手足がふるえる、動悸、吐き気、胃腸の不快感、尿が近い、出ない

社会不安障害の特徴

社会不安障害は「早い段階で発症し長く続く」という特徴があります。

多くが10代で発症し、平均発症年齢は15.5歳と言われています。

このように若くから発症して、しかも長期に渡って続く障害なので、多くの人が長い間辛い思いをしています。


そしてさらに問題となる特徴が
「社会不安障害からほかの精神疾患(うつ病やアルコール依存など)を発症する」
ということです。

なぜかというと、社会不安障害と思われる症状が出ても、多くの人は最初はただの体調不良や性格の問題だと思い適切な治療を行わないからです。


たとえば、症状の一つとして「胃腸の調子が悪い」などがありますが、この場合は胃薬をもらったりしてその場しのぎで済ましてしまったりします。

これは対処療法であり根本治療ではありません。

治療が適切ではないので、症状は改善せずにそのままずるずるとストレスを貯めていき、やがてうつ病などにかかってしまうのです。

社会不安障害チェックリスト

自分が「社会不安障害かも?」と思われる方は、次のチェックリストを参考にしてみてください。

Q,次のような場面で強い不安や恐怖、緊張を感じますか?

□会議などで意見を言ったり報告したりする
□人前で電話をかける
□グループ活動に参加する
□他人の見ている場所で食べたり飲んだりする
□権威ある人や良く知らない人と話をする
□人前で仕事をしたり字を書いたりする
□観衆の前で話す
□ほかの人がいる部屋に入る
□人と目を合わせる
□来客を迎える
□自分を紹介される


上記のチェックリストが複数当てはまる方は、社会不安障害の可能性があります。


「このチェックリストはほとんどの人が当てはまるのでは?」と思われるかもしれませんが、注意してほしいのは「非常に強い不安や恐怖、緊張を感じる」ということです。


たしかに、上記のような場面ではほぼすべての人が少なからず不安や緊張を感じます。

問題なのは、
「それを自分が苦痛に感じているかどうか、日常生活に支障が出たりしているか」
という部分で、それに当てはまる場合は社会不安障害と呼ばれます。

認知度が低いという問題点

社会不安障害には、うつ病などと比べると認知度が低いという問題点もあります。


現在の日本でも「うつ病」に関する認知度は非常に高くなってきていますが「社会不安障害」や「対人恐怖症」という単語は社会ではあまり認知されていません。

うつ病を予防するためのカウンセラーが学校や社内に配備されたりするようにもなってきましたが、「社会不安障害」のためのカウンセラーなどが配備されることは少ないです。


他にも、うつ病に関する本やサイトなどは非常に多いですが、社会不安障害となるとうつ病に関する本やサイトと比べると少なくなります。


このように、社会不安障害に対する情報が少ないため、自分がそれとは気づかないまま、対処法がわからず長く苦しんでいる人たちが増えてしまっているのです。


社会不安障害の認知度が低い原因としては、
・精神の病というとまず「うつ病」が第一に考えられること
・「人が苦手」というのは性格の問題だと思われてきたこと

が考えられます。

社会不安障害の人はかなり多い

実は、社会不安障害は「うつ病」「アルコール依存症」に次いで多い精神疾患です。


実際、日本人の多くが人付き合いに苦痛を感じたりしています。

うつ病ではない人でも、人付き合いが苦手だったり、人前でプレゼンテーションを行うことが怖くて仕方ないという人は多いと思います。

このように、社会不安障害と思われる症状を持った方は非常に多いのですが、先述したように適切な治療を行わないままうつ病などを発症してしまう人たちが多いのが非常に大きな問題なのです。

「社会不安障害」と「対人恐怖症」の違いについて

社会不安障害というより「対人恐怖症」という言葉のほうが一般に知られているかもしれません。

この2つの違いはなんなのでしょうか?


対人恐怖症は「人前で様々なプレッシャーを感じて社会に上手に適応できない対人緊張や恐怖が表れる」と言われています。

その恐怖や症状についてもう少し詳しく解説します。

対人恐怖症の主な症状について

「視線恐怖」:自分の視線が他人に嫌な思いを与えていないか気になって仕方なくなる症状
「赤面恐怖」:顔が赤面して変にみられていないか気になる症状
「書痙」:人前で文字を書くときに手が震えてしまう症状
「醜形恐怖」:自分の身体的な特徴(毛深さや鼻の長さなど)が周りの人に変にみられていないか悩む症状
「体臭恐怖」:ワキガや足のにおいなどの体臭が他人を不快にさせてないか異常に気になる症状
「会食恐怖」:人前で食事が出来なくなる(苦痛になる)症状
「排尿恐怖」:人前だと排尿ができない症状

社会不安障害と対人恐怖症に大きな違いは無い

ここまで対人恐怖の症状を書いてきましたが、見てお気づきになられたかもしれませんが、社会不安障害の症状とほとんど同じです。

専門家でも、違いについては明確になっていなく難しい論点を含んでいると言われています。

「不安症を治す 対人不安・パフォーマンス恐怖にもう苦しまない」の著者はこう書いています。

軽度から中度の対人恐怖症と社会不安障害とでは、かなり似ているところがあると考えられます。
ただ、対人場面で不安を感じ、そういった場面を回避しようとするという点では共通しているのですが、基本的なコンセプトの違いがあるように私は考えています。
~中略~
社会不安障害は「自己主張的」なアメリカ的思考パターンを反映している見方のように感じられます。
~中略~
対人恐怖症は「他社配慮的」な考え方が中心で、対人関係を重視する日本的な思考パターンを反映しているように思えます。


このように、あえて定義づけをしようとするならこの著者のような分け方をすることが出来ると思います。


しかし、大事なのは病名ではありません。

これらの症状に対し、どのような対策や治療をしていくかを考え、それを実行していくことが大切なのです。


では、実際に社会不安障害や対人恐怖症などを和らげていくのかということについては次回以降の記事でお話していきたいと思います。

>>不安や緊張を和らげるには?まず初めにやるべき解消方法とは?